例えば 神社があって 神の神域と一般生活空間との境は, 鳥居によって分けられている。しかし自由に行き来できる。
又 相撲の土俵の綱が 円になっていて, 綱から外へ出たら負けです。勝負一本終わり。日本の勝負は 相撲や柔道のように 技あり一本で終わりです。
西洋は形を重んじる国ですから 外に容易に出れないようにしっかりとロープで囲い、リングが出来ていて どちらかが肉体的にダウンするまで、戦うわけです。
江戸時代の商家の暖簾は、使用人たちはくぐれない、くぐってはいけない決まりがある。ここにも 厳しい結界がある。
このように はっきりとした遮蔽物もなく 簡単にまたいたりくぐったり 出入りできるがしかし ここには歴然とした境があるのです。 これを結界という!
この結界は 肉体的には自由ですが 大変厳しい境と言えます。
電車の改札機を跳び越えて出入りする外人を、テレビでたまに見かけますが 結界の習慣に育った日本人は、跳び越えるなど考えもしない。